ブックオフの本せどりと言えば110円~220円で販売している格安コーナーでのせどりを想像する人が多いと思います。
格安コーナーのことをブックオフではC(Cランク)と呼ばれています。中でもCランクが多い単行本をブックオフでは
単Cと呼んでいます。
以前は単Cを根こそぎリサーチしてせどりをするのが主流でしたが、昨今はプロパー(単C以外の高いコーナー)、セット本など他のせどり手法が人気になってきて、単Cは稼げない!という意見も多いのです。
しかし本せどり初心者にとっては欠かすことのできない単Cせどり。現状はどうなのでしょうか。また稼げる手段はあるのでしょうか。
目次
単Cせどりは稼げるのか?
ブックオフのCコーナーは、文庫、新書、コミックが110円、単行本、雑誌、児童書が110円~220円の価格帯です。
単行本、雑誌のコーナーは大半の本が220円で販売されています。このコーナーでせどりをするスタイルは今も昔も一番人気です。
中でも圧倒的に仕入れで人気があるのが単行本220円。通称「単Cコーナー」ですが、今は稼げない!という意見がかなり多いのも事実です。
しかし実際に僕と親しいせどり歴10年以上の人達は「単Cは普通に稼げる」と言っていますし、僕自身も普通に稼げると思っています。
僕が主催している仕入同行でも「単Cで目利きや効率よく仕入れできるコツを教えてほしい」という人が多いです。
単Cせどりのメリット、デメリットとは
単Cはリサーチすればするほど利益本が見つからず、やっと見つかっても100円の利益。なんて正直よくあることです。
そのため稼げないイメージが強いのも事実でしょう。そこでまずは単Cせどりのメリットとデメリットを見てみましょう。
メリット
- 仕入価格が安い
- 売れなくてもリスクが少ない
- 意外に高利益商品がある
- 数が売れればかなりの収入になる
中古本せどりは他のせどりから比べると圧倒的に仕入れ価格が安いのですが、単Cは大半220円で仕入れができます。これは最大のメリットです。
利益的にも500円はもちろんですが、1,000円以上の利益本を見つけることもあります。
仕入れが安いので当然仕入数も多くなり、在庫も抱えることが多いのですが、それほどの金額ではありません。
仮に220円で在庫1,000冊あっても220,000円の仕入金額です。1,000冊まで在庫を増やすには結構な時間がかかると思いますので、その間はかなりの数量が売れているはずです。
実際には在庫を多数抱えていてもかなりの利益が発生しているのです。
デメリット
- 利益本を見つけにくい
- 薄利である
- 数を売らないと稼げない
- 状態の悪い本が多い
- FBAでの販売は手数料的に限られる
単Cの場合は利益本を見つけにくいというイメージもあるでしょうが、実際はプロパーと同じです。
プロパーでも高い値付けの商品に安い値付けのシールが貼られている(ところてん)こともあるので、それを見つけた時は利益のある本かもと思わず期待してしまいます。
ただし実際の利益は単Cを仕入れした時の利益と同じなんてこともよくあります。
もちろん大半の単Cの本は利益100円前後かもしくは利益ゼロの本が大半です。
FBAでの販売ですと利益は下がりますが、売価(FBAの場合は送料込の金額)1,200円以上で販売できれば利益はでます。
単Cの全頭リサーチはどうなのか
多くの店で単Cコーナーをビーム全頭(検索)している人を見かけますが、実際にはかなりの労働が必要でしょう。
コーナーの端からリサーチした場合、最後までリサーチすれば1~2時間以上かかると思いますが、単Cでは棚の9割以上がリサーチしなくてもいいような本ばかりです。
またリサーチする前に他のライバルが全部リサーチしていることもありがちです。
ただし利益100円前後の本は仕入れしない人が多いので、リサーチした時に100円以上の利益本から仕入れするというスタイルがいいと思います。
利益100円=薄利と思うでしょうが、週に4、5日でもやっていればそれなりの利益本もみつかりますし、仕入基準を利益100円からにしてみる結構仕入れすることができます。
全頭リサーチを繰り返す方法ですが、数を売れば利益5万円ぐらい稼げると思います。慣れている人でしたら10万円以上可能かもしれませんが、その分リサーチする時間が膨大です。
副業の人ですと時間に限りがあるので全頭リサーチはあまり稼げないと思います。
でしたらリサーチのコツを覚えて安定的に利益5万円以上稼げる仕入をしていきましょう。
副業の人で本せどりを初めてにもかかわらず、あまり成果の出ていない人は次の記事をご覧ください。
続きを見る
コロナ禍での副業で中古本せどりに参入!でも売れない!儲からない!その理由とは?
単Cコーナーの攻略(実践編)
では実際に単Cで稼ぐにはどうしたらよいでしょうか。ここでは毎月単Cで5万円稼ぐ方法を紹介します。
店舗によっては極端に単Cのところてんをしない店もありますが、あくまで一般的に仕入れするための手法になりますので、複数の店舗で試してみて下さい。
リサーチを繰り返し目利き力を付ける
単Cコーナーの一番の特徴はどの店に行ってもほとんど同じ本が並んでいるということです。
店ごとに品揃えは変わっていますが、定番の売れない本(リサーチ不要、利益のない本)は棚の100冊中、95冊以上あると思います。
この多数の本の中から売れる本をピックアップするのはかなり難しい行為です。
しかしリサーチの仕方を徹底してみると後に自然に利益本をみつけることができる、いわゆる「目利き力」を構築することができるのです。
コツとしては必ず背表紙のタイトルを見てリサーチすることをおすすめします。
利益本を見つけた時にタイトルを確認してみると、商品タイトル(キーワード)にヒントがあります。この利益になるヒントを蓄積していくと本せどりで稼ぐことができるでしょう。
バーコードリーダーを使う場合でも、背表紙のタイトルを見てスキャン、タイトルを見てスキャンを繰り返します。そして検索の一覧で仕入判断を行います。
間違っても端の本から全部の本をバーコードでスキャンする全頭リサーチは止めて下さい。全頭ですとバーコードしか目に入らないので、何の本をリサーチしたのか分かりません。
また、単Cコーナーを効率よく仕入れするにはある程度の商品知識と目利き力は必要になります。
初心者ならば最初の数週間はひたすらリサーチして商品タイトルとランキングを確認していく作業をおすすめします。
もちろん利益本はほとんど見つからないと思いますが、最初は勉強、リサーチの練習と割り切ってチャレンジしてみて下さい。
ここをクリアできると、いずれ目利きでの仕入れ、効率よい仕入れができるようになります。
ところてんを狙う
単Cコーナーは基本「ところてん」オンリーです。言い換えれば「ところてん」された本でないと利益はほとんど出ません。
ところてんのメカニズムとは
ところてんの仕組みを理解することによってさらに効率よい仕入れをすることができます。 続きを見る
以前にブックオフのところてんについて記事を投稿していますので、あわせてご覧下さい。ところてんの仕組みと基本的なラベルの色など解説しています。
本せどり仕入れのコツ!ブックオフのところてん(値下げ)を狙おう!
まずは単Cコーナーで置かれている本で最初から220円のバーコード付きの大きなシールが貼られている本は、ブックオフに商品が入荷した段階で相場がその程度、それ以下の価格の商品なのです。
この大きなシールの上に、さらに値札シールが貼られているのがところてんされた本になります。元は高値の本だったはずです。値札シールは最新の値札シールの本をチェックしていきましょう。
しかしブックオフでは毎日新しい本が入荷してプロパー棚に並べられます。当然並べるスペースがないので古いプロパーの本と入れ替わることになります。
そしてプロパーから弾かれた本が単Cに値下げされて移動します。これが狙い目なのです。
2,000円の本がいきなり220円になるのは稀でしょうが、800円、900円ぐらいの本が220円になることは結構あります。
ところてんされた本を見つける方法
ではところてんされた本を見つけるにはどうしたら良いのでしょうか。
よく見かける方法としては、最新の値下げシールの本だけをひたすら見つけてリサーチする方法です。1冊づつ本の値札をチェックしていく方法になります。
一見効率よく見える方法ですが、実際は相当非効率です。結局は全ての販売価格を見なくてはいけないので全頭ビームリサーチとやっていることが変わりません。
この手法ですと、2日後に同じ店舗に行った場合でも、同じ方法で端からチェックするしかないのです。
やはり単Cリサーチは先に紹介した「目利き力をつけるリサーチ」が一番だと思います。
目についた、気になった本だけをリサーチしていきましょう!
単Cコーナー攻略(コーナー編)
一番人気の単行本の単Cリサーチについて、おすすめのコーナー、不要なコーナーを簡単に紹介していきます。
仕入同行では全ての棚を詳細に説明していますが、こちらでは主なコーナーの攻略法を簡単に説明します。
ビジネス本
単Cの中でも一番スペースを取っているのがビジネス本です。一般的にはここを最初に狙ってリサーチする人が多いので一番の激戦区ではないでしょうか。
カテゴリーでも、政治、経済、法律、経営、金融、マーケティング、自己啓発など多くあります。ビジネス書は買取が多いので単Cで「ところてん」が多くされるジャンルです。
頻繁にリサーチしていると利益のない本を自然と覚えやすいコーナーでもあります。著者などの傾向を覚えるとどんどん仕入効率がアップしていきます。
また本の見た目(特徴)でリサーチするか、しなくてもよいか分かるシリーズもあります。これを知っているだけでかなりの効率化になりますので、例を2つ紹介します。
人気の「金持ち父さん貧乏父さん」シリーズは「紫色と黒のカバー」以外の本はリサーチ不要。
「グロービズMBAのハードカバー本は背表紙のデザインで高いか安いか一目瞭然」など、一目で分かるものが結構あります。
他にもたくさんありますので、リサーチを繰り返ししているうちに気づくことが結構あると思います。
また、最初からリサーチ不要なものとして法律関係の本、分厚い本があります。
理由は単Cにある法律の本は古いもの多いので使えません。ビジネス本で分厚い本は会社関連の専門書ですが、旧版のものなので使えません。
占い、スピリチュアル
プロパーコーナーでは一番のおすすめですが、単Cも同じくおすすめすで高い本が見つかることがあります。
ここのコーナーはビジネス本よりも圧倒的にコーナーが狭く、毎回同じ本が置いてあることが多いので、リサーチ対象外の本を結構覚えてしまいます。なぜならタイトルにインパクトがあるので自然と覚えてしまうのです。
そのため見慣れないタイトルの本は目につきやすいので、見つけたら必ずリサーチしてみましょう。
注意点としては、付属品、付録があるものがあります。CD、付録のシールなどありますので、カバーの表紙や帯で確認して下さい。
心理学、哲学、歴史
心理学、哲学の本はタイトルを見ても難しそうなものが多いです。しかもタイトルが長く、著者も外人が結構いるので非常に分かり難いジャンルです。
専門的な本が多いので最初は本を1冊づつ見ながらリサーチしてもいいでしょう。またビジネス本と違ってコーナーの本も限れているので仕入の度に毎回チェックしてみましょう。
歴史本は単Cコーナーでは穴場かもしれません。誰でも知っている信長、秀吉、家康などの関連本はスルーで大丈夫です。マイナーな歴史上の人物、出来事が高値のことが結構あります。
参考書・問題集
ところてん比率が高いのが参考書、問題集のコーナーです。不要な参考書を売りに来る人はかなり多いのでところてんも頻発していきます。
コーナーを見ると高校、大学受験参考書(学参)、赤本、TOEIC、資格試験に分かれます。
単Cせどりでまずおすすめなのは受験参考書(学参)です。本自体の定価が1,600円ぐらいまでのものが多いので基本売価1,000円以下ぐらいのものが多くなります。
仕入対象となるのは高ランキング(20万位ぐらいまで)に絞るのが良いでしょう。学参の場合、有名予備校の先生の本が人気なので東進、代ゼミ、駿台、河合塾のシリーズは常時チェックしておきましょう。
赤本は10月ぐらい~2月まで。公務員試験、簿記などメジャーな試験はリサーチ不要。〇〇年度の本は最新本でないと厳しいので単Cでは見なくてもいいでしょう。
まとめ
長年本せどりで稼いでいる人には単Cコーナーの仕入れでかなりの利益を作っている人も多いです。プロパーだけの仕入になると仕入金額もかなり高額になりますので、副業ですとかなり難しいと思います。
またプロパーの場合、ところてんの頻度は少ないので、基本的に新入荷商品での相場との価格差かプレ値商品を狙うことになります。
価格差の場合は利益的にも500円前後のものが多くなりがちですが、プロパーの仕入値で利益500円でしたら、単Cで300円~500円の利益本を集めたほうがリスクはありません。
しかも年中ところてんされているので、実は単Cせどりは極めれば本せどりの柱になります。
最初はコツを掴むまで大変ですが、いづれは目利き仕入れもできるようになりますので、ぜひチャレンジしてみて下さい。